Copilot コーディング エージェント入門
概要
Copilot コーディング エージェントは、GitHub上で自律的に動作し、開発タスクを完了できるAIエージェントです。人間の開発者と同じように、issueを割り当てられ、コードを修正し、Pull Requestを作成してレビューを依頼します。
学習目標
このセッションを完了すると、以下のことができるようになります:
- Copilot コーディング エージェントの機能と制限を理解する
- 組織や個人リポジトリでコーディング エージェントを有効化する
- コーディング エージェントに適したタスクを選択する
前提条件
- GitHub Copilot Pro+ または GitHub Copilot Enterprise のサブスクリプション
- リポジトリへの書き込みアクセス権限
シナリオ:電卓アプリケーションのセットアップ
新しい電卓アプリケーションプロジェクトで、Copilot コーディング エージェントを有効化し、最初のタスクを割り当てます。
ステップ 1: リポジトリの準備
- GitHubで新しいリポジトリ
calculator-app
を作成 - 基本的な.NET プロジェクト構造を作成:
// Program.cs
namespace CalculatorApp
{
public class Program
{
public static void Main(string[] args)
{
Console.WriteLine("電卓アプリケーション");
}
}
}
ステップ 2: コーディング エージェントの有効化
個人リポジトリの場合:
- GitHubの設定画面へ移動
- 左メニューから「Copilot」を選択
- 「ポリシー」セクションで「Copilot コーディング エージェント」を有効化
組織リポジトリの場合:
- 組織の設定画面へ移動
- 「Copilot」→「ポリシー」を選択
- 「Copilot コーディング エージェント」を有効化
- 対象リポジトリを選択
ステップ 3: カスタム指示の追加
リポジトリに .github/copilot-instructions.md
ファイルを作成:
# Calculator App 開発ガイドライン
このプロジェクトはC#電卓アプリケーションです。以下のガイドラインに従ってください:
## コーディング規約
- C# 命名規則を厳守(PascalCase for public、camelCase for private)
- すべてのpublicメソッドにXMLドキュメントコメントを追加
- 引数検証を必ず実装
## ビルドとテスト
- ビルド: `dotnet build`
- テスト: `dotnet test`
- フォーマット: `dotnet format`
## テスト要件
- xUnitを使用
- Arrange-Act-Assertパターンに従う
- テストメソッド名は日本語で記述
ステップ 4: 最初のissueを作成
以下の内容でissueを作成:
タイトル: 基本的な計算機能を実装する
## 説明
電卓アプリケーションに基本的な四則演算機能を実装してください。
## 要件
1. Calculatorクラスを作成
2. 以下のメソッドを実装:
- Add(double a, double b)
- Subtract(double a, double b)
- Multiply(double a, double b)
- Divide(double a, double b)
## 受け入れ条件
- すべてのメソッドにXMLドキュメントコメントがある
- ゼロ除算のエラーハンドリングが実装されている
- 各メソッドに対する単体テストが存在する
- テストカバレッジが100%である
ステップ 5: Copilotにissueを割り当てる
- 作成したissueを開く
- 右サイドバーの「Assignees」をクリック
- リストから「Copilot」を選択
ステップ 6: 進行状況の監視
- Copilotが👀の反応を追加するのを確認
- 数秒後、下書きPull Requestが作成される
- 「View session」をクリックしてログを確認
理解度チェック
以下の質問に答えてください:
- Copilot コーディング エージェントを使用するために必要な権限は何ですか?
- カスタム指示ファイルはどこに配置しますか?
- Copilotがプッシュできないブランチは何ですか?
次のステップ
- 基本的な使い方へ進む
- より複雑なタスクの割り当て方法を学ぶ