Copilot コーディングエージェントの使い方

概要

このセッションでは、Copilot コーディングエージェントを使用して実際の開発タスクを完了する方法を学びます。issueの割り当てとCopilot Chatを使用したPull Request作成の両方を体験します。

学習目標

issueをCopilotに割り当てる複数の方法を習得する
Copilot Chatを使用してPull Requestを作成する
セッションログを使用して進行状況を監視する
Copilotの作業を必要に応じて停止する

シナリオ：電卓アプリケーションの機能拡張

前回作成した電卓アプリケーションに、高度な計算機能を追加します。

パート1: issueの割り当て

ステップ 1: 新しいissueを作成

タイトル: 科学計算機能を追加する

## 説明
電卓アプリケーションに科学計算機能を追加してください。

## 要件
1. ScientificCalculatorクラスを作成（Calculatorクラスを継承）
2. 以下のメソッドを実装：
   - Power(double baseNum, double exponent) - べき乗
   - SquareRoot(double value) - 平方根
   - Logarithm(double value, double baseNum) - 対数

## 技術要件
- すべてのメソッドにXMLドキュメントコメント
- 負の数の平方根などの無効な入力に対するエラーハンドリング
- 各メソッドに対する包括的な単体テスト
- Theoryを使用したパラメトリックテスト

## ファイル構造
- src/ScientificCalculator.cs に実装
- tests/ScientificCalculatorTests.cs にテストを作成

ステップ 2: 複数の方法でissueを割り当てる

方法1: GitHub.comで直接割り当て 1. issueページで「Assignees」をクリック 2. 「Copilot」を選択

方法2: GitHub CLIを使用

gh issue edit <issue-number> --add-assignee copilot-swe-agent

方法3: GitHub APIを使用

// C# サンプルコード
using Octokit;

var client = new GitHubClient(new ProductHeaderValue("MyApp"));
client.Credentials = new Credentials("YOUR_TOKEN");

var issueUpdate = new IssueUpdate();
issueUpdate.AddAssignee("copilot-swe-agent");
await client.Issue.Update("owner", "repo", issueNumber, issueUpdate);

パート2: Copilot Chatを使用したPull Request作成

ステップ 1: VS CodeでCopilot Chatを開く

VS Codeでプロジェクトを開く
Copilot Chatパネルを開く（Ctrl+Shift+I）

ステップ 2: Pull Request作成を依頼

以下のプロンプトを入力：

@github Create a PR to add a configuration system for the calculator app. 
The system should:
1. Read settings from appsettings.json
2. Allow configuring decimal precision
3. Allow enabling/disabling scientific mode
4. Include appropriate error handling

ステップ 3: 応答の確認

Copilotが以下を返すことを確認： - Pull RequestのURL - 作業開始の確認メッセージ

パート3: 進行状況の監視とコントロール

ステップ 1: セッションログの確認

作成されたPull Requestを開く
タイムラインで「Copilot started work」を確認
「View session」をクリック

ステップ 2: ログの読み方

ログには以下の情報が含まれます： - Copilotの内部思考プロセス - 実行されたコマンド - ファイルの変更内容 - テストの実行結果

ステップ 3: セッションの停止（必要な場合）

以下の状況でセッションを停止します： - Copilotが間違った方向に進んでいる - 要件を変更する必要がある - 十分な変更が行われた

停止方法： 1. セッションログビューアーを開く 2. 「Stop session」ボタンをクリック

実践演習

以下のタスクを実行してください：

演習1: エラーハンドリングの改善

タイトル: エラーメッセージを日本語化する

すべてのエラーメッセージを日本語に変更し、
ユーザーフレンドリーな内容にしてください。

演習2: Copilot Chatでドキュメント生成

@github Create a PR to add comprehensive API documentation 
for all calculator classes in Markdown format

トラブルシューティングのヒント

Copilotが応答しない場合
リポジトリでコーディングエージェントが有効か確認
書き込み権限があるか確認
セッションがタイムアウトした場合
issueの割り当てを解除して再割り当て
より明確な指示で新しいissueを作成

理解度チェック

Copilot Chatでプロンプトに含める必要がある参加者は？
セッションログで確認できる情報を3つ挙げてください
Copilotのセッションを停止すべき状況を説明してください

次のステップ

実践的な活用へ進む
より複雑なシナリオでの活用方法を学ぶ

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